オペラ・ド・マランドロ 仙台 千秋楽。冷や汗かいたわしの話。

オペラ・ド・マランドロ　を観にいった。

気になっていた役者さんがいたので当日券で見ることにした。
前売りも買えたのだが気づいたときは出遅れていたし、
１枚だと当日でもいい席が買える場合がある。
正直、仙台で当日券で入ろうというお客さんはそんなにいないと思っていた。


１８：００当日券の発売開始。
売り場に着いたワシは今まで感じたことのない空気に違和感を覚えた。売り場のある劇場入り口前に人だかりが出来ていたのだ。

今まで何かを観に行っても大体は女性が多かったし、男性がいてもおじさんだったのだが
入り口の前に並んで座っている人たちの多くが若めの男の人で、なんだかムンムンしていた。

そのうち
当日券を買おうとわしの前に並んでいた男性が

「チケットまだあるの～？買えるの～～？」

と大きい声で言い始めた。


うーむ（＝＝；）・・・・この雰囲気はなんなんじゃ？

今まで感じたことのない空気にわしは躊躇した。

諦めて帰ろうと思い、当日券の列から離れたその時、声をかけられた。

「あの～チケット買いませんか？」

「え？あ・・・おいくらでしょうか？」

「前売りで買ったのでその値段でいいです。左よりですが前方のいい席です。」

「え？いいんですか？（＠▽＠）ありがとう！」

思いがけずいい席を安い値段で手に入れることが出来た。

会場入りし、飾ってある花を見てやっと気づいた。

あのムンムンした人たちは元モーニング娘。の「石川りかちゃん」のファンの人たちだ！！と言うことに。

よく見ると
仙台が地元の杜けあきさんのファンや
ダイヤモンドドッグスというイケメングループのファンなどくっきり色分けされていた。
それぞれが贔屓さんのお花の写真撮っていたのでわかりやすかった。

ま、どっちにしろ
開演してしまえば誰のファンであろうと関係ないから気にすることは無い。
と・・・・思っていたのだがそうはいかなかった。
わしが譲ってもらった席は「りかちゃんファン」席だったのだ。
その上、隣にはチケット売り場で騒いでいたあの男子が座っていた。
どうしようかな・・・・・（　＝＿＝；）

でも、まぁ・・・問題ないだろう。
そう思っていた。


公演が始まった。

これ、客席のわしが座った列の図のつもり。
（ちなみにブルちゃん、半ちゃん、とりさん、＆りーダルマはＩさんが作ってくれたものです。Ｉさんありがとう。）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑とりさんがワシとしよう。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑舞台中央を観ているわし。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑舞台中央を観ているわし。

「りかちゃんファン」の皆さんは
演出で舞台脇にいるりかちゃんをただひたすらに目で追うのだ。
だから顔の向きが右へ左へと移動し、わしだけ違う向きを向くことになってしまった。


　　　　　隣の人と顔が近い気がするんですが・・・・・。

こういう状況ってあんまりないので困ってしまった。

どうしようかなぁ・・・（＝＿＝；）どうしたらいいんだ・・・・・。


その時気づいた。
変な話、顔の向きが違うので、皆さんの顔の表情がよく見えた。
よく見ると「りかちゃんファン」は若い男性だけじゃなかった。
年配の人もいるし、若い女性もオバサンもいた。
みんな夢中で「りかちゃん」をジッと見つめていた。
驚いたことに他の役者さんのアドリブにもすぐ反応し、笑ったり手を叩いたりした。
正直（ＴｍＴ）やさしい～～！と思った。
贔屓さんがいるファンの人たちは
贔屓さんだけに大拍手したり、大爆笑したりするが
他の人には露骨に冷たい態度をとったりするもんだと思っていたのでそれにはちょっとビックリした。
それに、千秋楽のすっとんだアドリブに
わしを含め初めてこの作品を見る人が多いと思われる仙台の観客が反応できたかどうかは疑問だったので、
このような人たちが観に来てくれるというのは
役者さん側からしても
観客側からしても助かるなぁと思った。

「りかちゃん」が歌いだした。
その時まわりの空気が変わった気がした。
「りかちゃん」の歌はお世辞にもうまいとは言えない。
わし的には聞いたことの無い独特な歌声にズッコケそうになったぐらいだった。
しかし「りかちゃんファン」の皆さんは
息を殺して、一言も聞き漏らさないように大切に大切に聞いている、そんな様子だった。
老いも若きも関係なく、
ただ一心に「りかちゃん」を見つめ恍惚ともいえる幸せそうな表情をして聞いていた。


「なんか・・・思わずズッコケてごめんね。
　皆がこんなに大好きなのに。
　こんなに皆を夢中にさせるりかちゃんは凄いね！　さすがじゃ！」

わしは、すっかり感心してしまった。

そのうち、
主役の「別所てつやさん」が妻役の「りかちゃん」を抱き寄せたりする度に

（　＞＿＜；）ここに居るみんなのためにあんまり近づかないでくれ～～！

などとヒヤヒヤするようになってしまった。

皆が楽しんでいる姿を見るのは楽しい。
それからわしは舞台も客席も見て楽しんだ。

この話は謎の大団円に、無理やり流れこむのだが、
どこで覚えたのか「りかちゃんファン」の皆さん、
最後の曲は立ち上がってノリノリで一緒に歌っていた。
何度もアンコールを要求し最後まで拍手をし続けていた。


その姿に「マルシアさん」が感激して泣いた。


ちと違う気がするなぁ・・・（　＾＿＾；；）と思ったけど、皆さんの暖かさが伝わったということでしょう。


わしの隣に座った
チケット売り場で大声を出していた男子は中でも変わった「りかちゃんファン」だったようだった。
ほかの人たちはやらないのにその人だけ「りかちゃん」の手ぶりをそのまま真似してやるのだ。


　　　　バシバシぶつかってきてその度にわしは青ざめた。


新しい世界を垣間見てやたら冷や汗をかいた
不思議な一日だった。

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＜オフレコ感想＞
別所さんは実は初めてみた。 想像よりも背が高くて白スーツがよく似合ってカッコよかった。 久しぶりに見た石井さんも上手だった。 蜘蛛女でもオカマ役をやってるんだそうだけど、あんまり想像できなかった。 マルシアさんもロウマくんも初めて見けど上手だった。 マルシアさんは、訛りがあって好きじゃなかったんですが、 歌から感情が伝わってきて、聞いてて思わず泣きそうになった。 大声で叫ぶシーンでもの凄く訛って驚いた。 ベテランの杜さんも上手で美しくてさすがだなぁと思った。 その他のレディーズも歌が旨くて驚いたし、すんごいスタイル美人も混ざっててこれまた驚いた。 DDの皆さんは華やかで最後のパナマ帽白タキシードで踊る場面は素敵じゃった。 りかちゃんは堂々とした落ち着きがあってビックリした。 ルー役にはぴったりだと思った。 古い劇場の音響が最悪だったのでもったいなかった。 彼らが「モーオタ」と呼ばれる人たちだったということをあとで知った。 想像していたよりもずっと礼儀正しく、仲間同士楽しそうに過していた。 なにより観劇する態度が良かったので好感がもてた。 あのひたむきさには感心した。 でも中には隣の男子のような猛烈キャラがいるから「ヲタ」って言われるんだろう。 確かに隣の男子は気持ちがわるかった。 自分からバシッと当たってきたくせに、その都度焦って手を戻す。 なんじゃそら？勘弁して欲しいわい。 それよりも別のファンクラブ女子チームの態度は目に余るものがあった。 みんな並んでエレベーターに乗っているというのに 開放されていないエレベーターに堂々と乗って来て、入場時にはあたりまえに横はいりした。 （＠＠）え？と思うほど堂々として偉そうだった。 なんで偉そうなのかはよくわからんが、偉そうだった。 「拍手するとこ」や「笑いどころ」なんかわからなかったらバカにされそうだなぁと思って あっちチーム席より「モーオタ」チーム席でよかったとさえ思った。

コメント 2

(^∇^)ｱﾊﾊﾊﾊ!
集中出来なかったね〜　でも楽しさ？二倍〜？
モーヲタの集団に入れるなんて　
　　　　　　めったに出来ない体験よ〜(･∀･)ﾆﾔﾆﾔ
by okearai (2009-08-30 09:55) 

ｏｋｅａｒａｉさんへ
うーーん（＾ー＾；；）感心はしたけど
やっぱ心から楽しめはしなかったかなぁ。
ねぇ。なかなか無いよねぇ。
楽日だったってのがまたね、皆が集まる要因になったんだよね。
あとから聞いた情報なんですがね、
モーヲタの皆さんは
モーニング娘グループだけじゃない外部の公演を観に行く時は
失礼のないように気をつけているんだそうです。
わしも少しみならわねば（＾皿＾；）＞ははは。
皆ね知り合いみたいで、
「久しぶり～」とかやってるんですよ。
そんでお互いにチケット情報交換したり、お勧めしたりしてるのね。
その勢いでわしも声かけられて
お勧めされちゃったりなんかしたらどーしよーかと
内心ヒヤヒヤしましたよ。
この人数のファンを前に断っていいものなのかどうか・・・と。
いや～しかし電力ホールって数年ぶりにいったんじゃが
あんなに音響悪かったっけっかねぇ。
おどろいちゃいましたね。

by ＆りー (2009-08-31 17:33)